2016年の新しい年を迎え、謹んでお喜びを申し上げます。
昨年は会員の皆様にはそれぞれの立場で個展やグループ展を積極的に開催され、当会の名声を高め写真界の発展に貢献された事は大きな喜びでございます。本年もさらにご活躍されますようお願い申し上げます。
今、我が国の経済も引き続き緩やかに上昇しているとも言われていますがその実感は微塵も感じられず、来年消費税10パーセントになった後、我々庶民の生活は果たしてどうなるのでしょうか、心配の種は尽きません。昨年11月にフランスで起きた爆弾テロは世界中の人々を震撼させました。ISの台頭は世界中何処の国をも問わず、常に危険性をもたらしているとも云えます。何故このようになってしまったのか解決の糸口は有るのでしょうか。一端の若者が2年も3年も全く仕事に就けずただ命を繋ぐだけで生きるのでは誰もが絶望し自暴自棄に陥つてしまう事を誰が否定出来ましょう。
一方爆買いなどの流行語まで生まれ、この地球上に同じ時に生きている人々との生活の格差があまりにも大きすぎるからではないでしょうか。20世紀は戦争に明け暮れた時代でしたが、21世紀に入って平穏な時代を誰もが望んでいたにもかかわらずイラク戦争の勃発を始めとして世の中が混乱し、世界の各地で衝突の危険があることを危惧されています。一日も早く恒久に平和な日々を願いたいものです。
さて、2010年4月に法務省より『一般社団法人日本現代写真家協会・JMPA』として正式に認可され、今年で7年目を迎えます。これまで協会の基盤づくりを始め、会員の増強、組織の充実を図ってまいりました。しかし写真界を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いてる中で、会員の拡大も十分な成果を上げられたとは言えません。昨年秋に行われた理事会では創立10年を節目に作品集の編纂、公募展の実施についても特別委員会を設置する事が決まりました。今年度は役員改選の年でも有ります。これまでに多くの闊達な新会員が入会されましたので大いに名乗りを上げていただき、新風を吹き込んで頂きたいと思います。
また本年も会員の皆様の力を結集して今ある課題を実現させるべく邁進したいと思います。今日まで個展やグループ展を開催する傍ら、写真教室をはじめとしたボランテア活動を積極的に取り組んで下さった会員の皆様に紙面を借りて厚く御礼申し上げます。今年も皆様の更なる躍進を期待し限りなく良い年なります様心からお祈り申し上げます。
日本現代写真家協会
会 長 浅古 勲